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オープンソース アーカイブ

2008年07月20日

オープンソースカンファレンス in Kansai

7月18-19日と京都で行われたOSC2008に行ってきました。あまり時間がなかったため、参加したのは弊社のPentahoにも関連する下記の2つのセミナーです。

1、業務システムへのOSS導入事例紹介と、OSSの企業情報ポータルLiferayのご紹介
担当:株式会社野村総合研究所
講師:寺田雄一(株式会社野村総合研究所 情報技術本部 オープンソースソリューションセンター 長)

2、OSSユーザ事例大会!(オープンソースビジネス推進協議会)
担当:オープンソースビジネス推進協議会
講師:調整中(オープンソースビジネス推進協議会)

1については、オープンソースのサービスであるOpen standiaを中心に紹介されました。特にLiferayは注目です。Liferayとは、企業ポータル(EIP)のオープンソースで、近年非常に注目を集めています。(極論すると企業内で使えるiGoogleのようなものです。ダッシュボードとしても使えます。)実はPentahoも今年の後半のVer2より、Liferayとの統合を行っていきます。

2については、IHIと電通国際サービスのご担当者が、SugarCRMの導入事例について、エンドユーザー/SIerの視点から講演されました。講演時間が15分ずつと短かったため、ぜひもう少しゆっくりと聞きたかったですね。

弊社もオープンソースビジネス推進協議会には、一般法人会員として参加予定です。またこのような取り組みにも参加していきたいと思います。

2008年10月06日

クラウドソーシングとミツバチ

最近、クラウドソーシング 世界の隠れた才能をあなたのビジネスに活かす方法を読みました。

「ウィキノミクス」や「フラット化する世界」などと関連するクラウド(集合知)を礼賛する書籍ですが、他との大きな違いはこの本自体が実際に約4000人のメンバーにより共同執筆されているということでしょう。実際にサイト(We are smarter than me)を訪れてみると、誰でもこの執筆に参加できることが分かります。オープンソースのCRMであるSugar CRMにも少し触れられています。


ところで、米国で出版されている書籍では、このようなイメージです。
bee_wearesmarter.JPG


Mhhh。 どこかでみたような、、、


Pentaho本家のウェブサイト
bee_pentaho.JPG


KSKソリューションズのPentahoパートナーサイト
bee_ksk.JPG


やはり、クラウドソーシングやオープンソースコミュニティは、ミツバチに例えるのがスタンダードなのでしょうか。今後、クラウドがメジャーになっていくと、おしゃれなミツバチのイメージ画像の需要が高まるかもしれませんね。



2009年03月14日

San Franciscoで小さな発見

今週は、久しぶりに米国を訪れています。

オーランド、デンバー、サンフランシスコと弊社のパートナー先の企業を訪れました。現在、弊社ではオープンソースBIの新たなサービスを策定中です。近日中にまたアナウンスさせていただきます。

ところで、サンフランシスコで「へー!」という小さな感動が一つ。
これが何か分かるでしょうか?

carcard_dev.jpg

実はこれ、BART(地下鉄)の車内広告なのです。Build your own apps(あなたのアプリケーションを作ってください)とあります。
要は「http:bart.gov/developerでBARTがAPIを公開するから、ソフト開発者の皆さん、どうぞマッシュアップのWebアプリを作ってくださいね!」という広告なのです。

そのメッセージ自体は、GoogleやAmazonなどでもおなじみのように、今では珍しくもないのですが、それが、.gov(公共機関)の広告であり、地下鉄に掲示されていることがスゴイと思いませんか?
シリコンバレーも近いためか、本当に日常の中にソフトウェアの開発が溶け込んでいるんだなあ、と感心しました。

日本では、考えられないですね。地下鉄の広告に、「マッシュアップしましょう!」なんていうメッセージがあるなんて。このようにDeveloper(ソフトウェア開発者)が、注目され認められている社会だからこそ、面白い考えやユニークなソフトウェアが出てくる土壌があるのだと思います。

私たちも日本で、そんな土壌が作れるように、オープンソースBIの分野でどんどん新規的なチャレンジをしていきたいと思います。

2010年05月27日

オープンソースと農業は似ている!?

オープンソースと農業
時々、オープンソースのソフトウェアは農業に例えられます。
それは、軍事に例えられる経営用語(ロジスティクス、ストラテジー)とは対照的といえるかもしれません。

一般的な経営理論でよく登場するものに、いわゆる3C(顧客Customer-競合Competiter-自社Company)があります。通常のビジネスにおいては、いかに競合他社を駆逐して、顧客(市場)を奪い取っていくかが課題となります。

これに対して、オープンソースソフトウェアでは、上記とは異なるC(Community)コミュニティが話題の中心となります。そこには、競争ではなく、貢献の精神が存在します。

実際にコミュニティにはさまざまな人が必要です。稲作で例えると、もみ種をまく人、苗床を作る人、田植をする人、水田の水量を絶えず見守り続ける人、刈り取る人、それらの人々を支援する人、こうした様々な人のおかげで、作物は実り、みんなでその実りを楽しむことができます。

またそうした作物にお金を払っていただけるお客様がいます。彼らは毎年おいしいお米を食べられる対価としてお金を支払ってくれます。そのお金は次の年の種もみや肥料、効率的な農機具の購入資金となり、来年にはさらにおいしいお米をみんなで食べられるようになります。

収穫したものを食べるだけの人(Fruit Picker)もいます。それはそれで良いのです。ただそうした人が増えすぎると結局コミュニティが健全に育ちません、長期的に見るとそのオープンソースは衰退してしまいます。

BIのオープンソースを提供する企業として
弊社が携わっているBIのオープンソース「Pentaho」も同じです。Pentahoは、Pentaho社が全面的にバックアップする商用オープンソースです。Pentaho社は、有償版のサポートやトレーニングで収益を上げるとともに、無償版のコミュニティ版のソースを公開しています。全世界で3000人以上のコミュニティメンバーが活動しています。私もこのコミュニティメンバーの一人です。またKSKソリューションズは、ここで成長したソフトウェアを日本のお客様に紹介し、Pentahoの代わりに日本語ローカライズや販売・サポートを行うゴールドパートナーです。

この素晴らしいソフトウェア資産を日本人がもっと使えるようにすることが、我々の使命でもあります。そのためにも、BIビジネスとしてもさらに拡大させて、コミュニティに対する貢献ももっと増やしていきたいと思っています。

オープンソースに国境はありません。どの国の人でもインターネットからダウンロードしてその便益を享受できます。そういう意味で我々のメンバーは国際的です。ほとんどの社員が英語と日本語を使うため、Pentahoと英語でコミュニケートしながらお客様を日本語でサポートできます。一方で、KSKソリューションズは、純粋な日本の企業です。日本で発展し、日本人としてビジネスを行い、日本国に法人税を支払い、我々の住む地域や社員やその家族の生活をよくしていきたいと思っています。

KSKソリューションズは、日本企業のお客様に、素晴らしい作物を提供し続ける元気なベンチャー農家でありたいと思います。

2010年06月08日

フリーを読んでオープンソースBIを考える

「フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略」を読みました。著者のクリス・アンダーソンは、ロングテールという言葉を世に送り出したWired誌の編集長です。Amazonでベストセラーになっていますので、すでに読まれた方も多いと思います。

以下、本の紹介より概要抜粋

”あなたがどの業界にいようとも、〈無料〉との競争が待っている。それは可能性の問題ではなく、時間の問題だ。そのときあなたは、創造的にも破壊的にもなり得る。このフリーという過激な価格を味方につけることができるだろうか?

●無料のルール
1.デジタルのものは、遅かれ早かれ無料になる
2.アトムも無料になりたがるが、力強い足取りではない
3.フリーは止まらない
4.フリーからもお金儲けはできる
5.市場を再評価する
6.ゼロにする
7.遅かれ早かれフリーと競いあうことになる
8.ムダを受け入れよう
9.フリーは別のものの価値を高める
10.稀少なものではなく、潤沢なものを管理しよう”

本書では、さまざまな事例が取り上げられますが、特に面白かったのは、オープンソース(Linux)に対するマイクロソフト(MS)の反応のエピソードです。
本書によると、1.無視→2.怒り→3.共生といったプロセスを経て現在に至っています。

1.無視
まだLinuxが出てきた1990年代半ば、MSの反応は「なんだか知らないが小さいハエがうろうろしているぞ」でした。しかし、リーナス・トーバルス主導のもとでLinuxは成長していきます。この原動力はリーナスのリーダーシップに加えて、反MSというエンジニアの対抗カルチャーも大きかったと述べています。

2.怒り
2000年頃から、MSの牙城である企業向けサーバーでLinuxが採用され、そのシェアが10%を超え始めると、MSとしても無視できなくなり、敵意をむき出して対抗戦略を打ってきます。「動作保証ができない」「パフォーマンスがでない」などのネガティブキャンペーンを行うようになります。

3.共生
現在、LinuxはエンタープライズサーバとしてはWindowsのもう一つの選択肢として、その地位を確立しています。このようになると、顧客側の要望から、MSはLinuxを否定するのではなくLinuxとの連携を模索し始めます。現在様々な連携が取られています。

これはOSのオープンソースの話ですが、KSKソリューションズが行っているBI(ビジネスインテリジェンス)のオープンソースおいても同じことが起きるでしょう。(実際に起きはじめています)なぜならLinuxのユーザーは企業ユーザーであり、ターゲットのお客様は変わらないからです。お客様が変わらない場合、当然求める便益の本質は変わりません。お客様(企業)は、一定の品質・機能・使いやすさが担保された中で、もっとも低コストなものを求めています。

オープンソースBIは、現在「無視」の段階から「怒り」の段階に入りつつあります。今後、商用ベンダーが気付いた時には、フリーの波が足もとまで来ていたということが起きるでしょう。ただOSの世界には、MSという巨人がいましたが、現在BI業界には純粋な巨人がいません。買収されてSAP、IBM、Oracleとなり、BI専業ではなくなりました。ここでは、OSとは異なるエコシステムが形成されていくことになります。これからが楽しみです。


2010年09月02日

オープンソースのメリットは「見える化」されていること

弊社で取り扱っていますPentaho(ペンタホ)Infobright(インフォブライト)といったソフトウェアはオープンソースの開発手法により作られています。オープンソース開発とは、透明なプロセスで運用され、早期に反復的なリリースを繰り返し、広く参加者を募ることでプロダクトの「品質」を急速に上げていく手法です。

ソフトウェアにおいて「品質」とはバグの少なさを指しますが、これは品質の1つの側面にすぎません。バグの他にも欠陥は、以下のあらゆるフェーズに存在します。全体品質という観点では、これらすべてを見る必要があります。

【ソフトウェアビジネスのライフサイクル】
1.要求→2.デザイン→3.実装→4.デリバリー・・・
ossmodel.jpg

【クローズドモデルでは】
ソフトウェアベンダーの担当セールスは、機能の要望をプロダクトマネージャーに上げます。プロダクトマネージャーは、それらをまとめて求められる機能を開発エンジニアに伝えます。開発エンジニアは品質担当エンジニアに機能テストとバグ報告を依頼します。これらがすべて終わった後、顧客は初めてソフトウェアを受け取ることができます。しかし、これらのプロセスは顧客から見えることはありません。そしてウォーターフォール型で進むため、要求・デザインフェーズの有効性は、実装・デリバリーされるまで検証されません。

さらに問題は、通常、品質担当エンジニアはソフトウェアを実際の環境で使用しないため、顧客のところでどのようなことが起きるかを想像することが難しいということです。またエンジニア全般的に顧客との直接のコミュニケーションをする機会がありません。

【オープンソースモデルでは】
まず要求フェーズが非常に透明です。顧客は自らの要求を追加したり、投票したりすることができ、もっともポピュラーな機能が決定されます。オープンなデザインの仕組みにより、顧客がデザインについて質問したり、ユースケースについて評価したりすることができます。早く繰り返されるリリースにより、実装途中でも顧客は欠陥を見つけることができます。これらの欠陥を初期段階でFixすることで、その後の開発をより効率的に進めることができます。


このソフトウェア開発の世界の原理は、広くビジネスの世界に適応され始めています。ナイキ(顧客によるスニーカーのデザイン)、やはてな(ソーシャルブックマーク)電気自動車の開発に至るまで、今後ますます様々なところで、この社外のリソースを活用したオープンビジネスモデルが採用されていくと思います。

2010年10月06日

I'm your worst nightmare (俺はあんたの悪夢だぜ)

オープンソースの背景や文化を知るのにいいDVDがあります。「Revolution OS」です。

ご存じLinuxの創始者、リーナス・トーバルス、フリーソフトの産みの親であるリチャード・ストールマン、VA software(Sourceforge)の元CEOラリー・オーガスティン(元PentahoのDirecterでもあります)など、本人が実際に出てくるドキュメントです。

合法なのか分かりませんが、Youtubeにもアップされています。中でもエリック・レイモンド(「伽藍とバサール」の著者)のオープニングが秀逸です。

「I'm your worst nightmare (俺はあんたの悪夢だぜ)」 まさにその通りになっています。

2010年11月04日

関西オープンソース2010に出演いたします

2010年11月5日(金)、6日(土)と大阪南港ATCで行われます「関西オープンソース2010」にて出演枠をいただきましたので、講演いたします。USTREAMでも同時中継されるようですので、お時間ございましたらご覧ください。

私の担当は、14:05からの15分間です。オープンソース ビジネスインテリジェンス Pentaho の紹介および、今後の取り組み内容について、話す予定です。

その他のオープンソース関連の発表も楽しみです。

2010年12月08日

オープンソースBI(ビジネスインテリジェンス)にまつわる神話

Pentahoを中心に日本でもオープンソースのBI(ビジネスインテリジェンス)が広まってきました。Gartnerは2012年にかけてこの市場は5倍に成長するだろうと予測しています。Gartnerの予測が100%的中するとは限りませんが、Pentahoは2010年度で前年比約150%成長するようです。このペースで行くと、大きく外れることはないように思います。

ただ、まだオープンソースBIについて誤解をされている方が結構いらっしゃいます。また競合他社も自社の顧客をガードするために、オープンソースBIについて間違った言及をすることがあります。

例えば以下のような...

“オープンソースBIは、商用BIの一部の機能しか持っていませんよ。”
確かに10年前のオープンソースBIはそうでした。ETL(Kettle), OLAP(Mondrian), レポート(Jfree report),データマイニング(Weka)など個別のプロジェクトが存在しているだけでした。2005年にPentahoができ、これらが統合されました。現在は、フル機能のBI Suiteが提供されるようになっています。

“オープンソースBIはダウンロードされているだけで商用では使われていませんよ。”
これは20年前の考え方です。今は商用でもバリバリと使われています。これはBIに限らず、すべてのオープンソースに当てはまります。特にオープンソースBIは、金融・通信・小売など特に大手企業での導入が増えています。

“商用BIは何千もの顧客で実績があります、オープンソースBIを使うことで失敗リスクを高めたくないでしょう?”
商用BIツールの方が失敗リスクは高いといえます。BIプロジェクトにおける失敗とはなんでしょうか?ほとんどの失敗は、BIシステムを完成できないことではなく、BIシステムをエンドユーザーが活用しきれないことです。この原因になっているのは、1)コンサルタントやSIerのBI活用ノウハウの不足、2)ユーザーへのトレーニングやサポートの不足、3)ビジネス環境の変化への対応不足、などです。特に2)についてはソフトウェアを買うことに予算が回ってしまい、活用するための予算が取れていません。3)についても一旦業務システムのようにガチガチに構築してしまっては、柔軟な変更ができません。オープンソースBIは、低額なコストとフル機能のBIスイートで、これらのリスクを大幅に緩和することができます。

“オープンソースはセキュアではありません。大切な情報をオープンソースBIによって漏えいしたくないでしょう?”
これは典型的なFUDです。FUD とは、不安(Fear)、不確実(Uncertainty)、不信(Doubt)。競合相手が自分達のものより優れていて、しかも価格も安い、つまりは自分達の製品では太刀打ちできない製品が発売されるときに利用されるマーケティングのテクニックです。

“オープンソースBIを導入したいなら、ソースコードを触らなくてはなりませんよ。”

そんなことはありません。ソースコードを触ることもできますが、ほとんどのお客様は実行形式を希望されます。また、エンタープライズ版では、商用以上のさまざまな配布形態(Win/Linux/Mac、32bit/64bit、インストーラーかマニュアルデプロイ)が用意されています。

“オープンソースBIは、コミュニティのエンジニアが片手間に開発しているんです。誰も動作を保証してくれませんよ。”
これも良く誤解されるのですが、例えばPentahoでは製品の開発はPentahoのフルタイムのスタッフが開発しています。サポートもフルタイムのサポートエンジニアが行います。エンタープライズ版ではすべてのソフトウェアの動作が保証されています。コミュニティのメンバー(世界で約2万人)だけで開発することもありますが、ほとんどは情報共有や検証、ローカライズなどで協力しています。

“世の中にFree Lunch(タダの御飯)なんてありえませんよ!”
その通りです。ビジネスインテリジェンスの開発には多くのお金がかかります。これを維持するためには収益を上げることが必要です。しかし、コストパフォーマンスの良いBIはあります。安くておいしいレストランは派手な広告宣伝を行わなくても、口コミでその評判が広がり来客が絶えません。オープンソースBIも今まさにこのような状況になりつつあります。これはどのビジネスにも言えることですが、「良いものを良い値ごろ感」で提供することが重要なことだと思います。

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